「自転車で世界はもっと楽しくなる。」
グローバルなライドライフを発信するWEBメディアです。
先々月にこの連載コラムの初回でご紹介したThe Style Councilの「My Ever Changing Moods」と並んで、自転車に乗っている映像が印象的なMVと言えば真っ先に思い浮かべるのが、1979年イギリス・リーズ生まれのシンガー・ソングライターCorinne Bailey Raeの「Put Your Records On」。初めてMVを観たときの瑞々しいときめきは忘れられません。若き日にフランソワ・トリュフォー初期の短編を観たときに感じたような(彼の映画には自転車をモティーフにした名シーンが多いですね)胸疼くような甘酸っぱさ。 木もれ陽の美しさと逆光の夕陽の輝き。木々の中を友人たちと自転車で走る優しくナイーヴな表情から、サビで解き放たれる彼女の笑顔。そして赤いリボンを大空に解き放つクライマックス。リラックスしてこの曲を聴いていると、幸せってこういうことなのかもなと、いつも思います。 大好きなこの曲の歌詞の意味合いから察するに、最初のフレーズはBob Marleyの「Three Little Birds」のメッセージへの共鳴も示しているのでしょうか。“Put your records on, tell me your favourite song”と繰り返されるサビの一節は、「好きなレコードをかけて」という意味だと解釈して、DJをするときなどに自分のテーマ・ソングのように頭の中でくちずさんでいます。女性(Corinne Bailey Rae自身)に向けて歌われているけれど、「リラックスして、好きなように、心のままに、夢をもって生きればいい」と、自分を励ましてくれ […]