# SUBURBIA

CYCLE MUSIC②
Cordelia 「Play Pretend」

先月から始まりましたこの連載コラム、初回は自己紹介も兼ねて、「自転車で世界はもっと楽しくなった」僕の青春の一曲、The Style Councilの「My Ever Changing Moods」について綴りましたが、第2回はこの夏デビュー曲がリリースされたばかりのブライテスト・ホープ、胸を疼かせる美しい歌声に惹かれるイギリスの若き女性シンガー・ソングライターCordeliaを紹介しましょう。 その「Play Pretend」という曲は、ボサノヴァ風味の涼しげなギターの爪弾きに好感を抱かずにいられない、ほんのり内省的なメロウネスも香る軽快なグルーヴィー・チューンで、聴いてすぐに気に入りましたが、続いてMVも観た僕は、これはナイス・タイミングと思わずにいられませんでした。 自転車をこぐ自身の動画のバックに、移りゆく世界各地の様々な光景を組み合わせたつくりが印象的で、青春らしい心象風景を歌い奏でる彼女のキャラクターを、とても魅力的に映しだしていたのです。 2006年にCorinne Bailey Raeが「Put Your Records On」のMVで自転車に乗って登場して、新しい風と甘酸っぱいときめきを感じさせてくれたように、2023年の夏をフレッシュに輝かせスウィートに彩ってくれたサマー・インディー・ポップでした。 Text_橋本徹(SUBURBIA) https://www.youtube.com/watch?v=AYzn7dqh6Jw&list=WL&index=56 Profile 橋本徹/Toru Hashimoto(SUBURBIA)編集者/選曲家/ […]

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CYCLE MUSIC① The Style Council 「My Ever Changing Moods」

今月から連載コラムを始めることになりました。どうぞよろしくお願いします。 「自転車で音楽がもっと楽しくなるような」エッセイを、毎月お届けできればと思っていますが、初回は自己紹介も兼ねて。 1984年2月のある日、まもなく高校2年生を終えようとしていた頃、何気なく流していた当時全盛のMTVを観るともなく聴いていて、イントロのギターのリフからとてもキャッチーな、軽快でグルーヴィーなアコースティック・ナンバーに耳が止まりました。 イギリスらしい田園風景の中を、ちょっとコミカルで微笑ましい仕草を混じえながら、ロードレイサーで走るMV。その曲を一発で気に入ってしまった僕が、すぐに12インチ・シングルを買いに、渋谷のレコードショップまで自転車を走らせたのは、言うまでもありません。それ以来、自転車通学だった僕は、登校時にくちずさむのもいつも、この曲になりました。 そんな僕の青春の1ページを彩ることになった曲の名は、The Style Councilの「My Ever Changing Moods」。The Style Councilは、1970年代後半から80年代前半にかけてモッズ/パンク・シーンで人気を極めたバンドThe Jamを絶頂期に解散したPaul Wellerが、キーボード奏者のMick Talbotと結成して、ジャズやソウルやボサノヴァの影響も受けた洗練されたポップ・ミュージック(Sophisti-Pop)を奏でたユニットですが、これはその初期、5作目のシングル。翌月に出て、僕はもちろん発売日に買いました彼らのファースト・アルバム『Cafe Bleu』には、しっとりしたピアノ伴奏 […]

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