北海道北部、日本海沿いを走る絶景ルート「オロロンライン」。小樽から稚内までをつなぐ長大な道で、核心部は天塩稚内間の道道106号でしょう。左手には海に浮かぶ利尻山、右手にはどこまでも続くサロベツ原野。大きく蛇行することも少なく、地平線を目指すように進む爽快な道が続きます。今回は、その核心部を自転車で走り抜けます。 Text&Photo_Hokokara 目次 1. JR旭川駅から向かう宗谷本線・幌延駅2. サイクリングロードの始まり、天塩町3. 北緯45度のモニュメント4. 雪国を知るパーキングシェルター5. 北国の岬町、ノシャップ岬6. オロロンラインの終着、稚内へ 1. 旭川駅からJR幌延駅へ 今回の舞台は北海道・道北エリア。スタート地点は日本のほぼ北端に位置する幌延町(ほろのべちょう)にあるJR幌延駅です。宗谷本線が通っており、旭川駅から電車一本でアクセスできます。時間こそかかりますが乗り換えの手間は少なく、東京や札幌からの行程も意外とシンプル。飛行機なら稚内空港を利用し、稚内駅経由で幌延へ向かうルートも選べます。 まずは幌延駅最寄りのセイコーマートほろのべ店にて朝食を。ここからオロロンラインに合流するために天塩まで20㎞ほど走りますが、道中にお店がないので食事はここで済ませておくが吉です。 天塩町までの20㎞はオロロンライン本番に備えたウォーミングアップ、くらいの気持ちでいたのですが既に北海道の雄大さを感じられる景色で気持ちも昂ってきます。 2. サイクリングロードの始まり、天塩町 幌延駅から5kmほど走り、天塩大橋を渡ると天塩町(てしおちょう)に入ります。町名は […]
ホノルルセンチュリーライド2025へ参加される方へ朗報です。 ハワイのシャトルバス運行会社「Roberts Hawaii」がホノルルセンチュリーライド2025参加者を対象に空港からワイキキ内ホテルへの送迎割引の応援キャンペーンを企画しました。お得な内容ですので、輪行をされる方もぜひチェックしてみてください。 キャンペーン概要 【対象期間】9/21(日)~10/5(日) *現時点で期間中は毎日開催【予約受付期間】受付中〜9/30(火)【対象者】ホノルルセンチュリーライド2025参加者【主催】Roberts Hawaii【キャンペーン内容】*一部抜粋、帰国時に利用可能な復路サービスもあり🌈乗り合いシャトルバス(ホノルル空港→ワイキキ地区のホテル)送迎料金$27.50→$25.00 *チップ込み自転車積み込み料$40/1台→無料*自転車1台のほか、スーツケース1個、手荷物1個も積載OK 🌺プライベート空港送迎/6名(ホノルル空港→ワイキキ地区のホテル)送迎料金$217.70→$210.00/1台 *チップは含まれておりません自転車積み込み料$40/1台→無料*自転車6台のほか、スーツケース6個、手荷物6個も積載OK 【申し込みサイト】https://jp.robertshawaii.com/article/honolulucenturyride2025?lng=ja-JP*日本語サイトです 【諸注意】・荷物積載のオプションメニューあり・ホテル以外のウィークリーマンションや私邸へは送迎されません・48〜72時間前にキャンセル料が発生します。タイミングはご自身でお確かめください ご自身の […]
自転車と共に音楽で世界を走ろうというイメージで、“都市と音楽”をテーマに「Music Cycles Around The World」と題してお届けしています新連載の第3回。今回は毎年9月の第4日曜に開催される「ホノルル・センチュリー・ライド」(日本からも多くのライダーが参加する、「ホノルル・マラソン」に次ぐハワイ第2のスポーツ・イヴェントです)にちなんで、僕が愛聴してきたハワイの音楽について綴っていこうと思います(といっても、いわゆるハワイアンではありません)。 すぐに思い浮かんだのは、30年前の夏に友人が確か500円という安価で中古の日本盤レコードを快く譲ってくれて、今も心から感謝しているMacky Feary Bandの1978年のファースト・アルバム『Macky Feary Band』。なぜならこの名作を聴いた感動によって、僕のハワイ産のメロウなアイランド・ミュージックへの好奇心は決定的に火がついたからです。当時を思いだしながら、その広がりを思いつくままに挙げていくなら、まずはMacky Fearyが在籍したKalapanaの最初の2枚。Kirk Thompsonが立ち上げたLemuriaと、やはり彼が制作しBilly Kauiに捧げられた「Words To A Song」やLemuriaとの競作「All I’ve Got To Give」が素晴らしいBabadu。特に思い入れ深いLuiやTender Leafの胸が疼くようなアコースティックなロコAOR。ハワイでコーヒーハウスをやっていたMFQのCyrus FaryarがプロデュースしたCountry Co […]
江戸時代後期の浮世絵師である葛飾北斎が描いた「富嶽三十六景」。ご存知、見る場所やタイミングによって千変万化の表情を見せる富士山を描き出すという壮大な浮世絵版画シリーズです。題名通りの三十六点に加え、諸説ありますが、「富士講」に見て取れるような庶民の富士山人気も相まってその後十点が追加され、全作品数は四十六点。 2025年8月。私は今、その全四十六の風景を、自らの足で巡る旅の途中にいます。今回はその中から、「駿州大野新田」「東海道江尻田子の浦略図」「駿州片倉茶園ノ不二」の三景に焦点を当て、モデル地とされる静岡の風景をサイクリングで辿りました。富嶽三十六景をめぐる自転車旅を全3回の連載でお届けします。 *TOPの作品は葛飾北斎作「東海道江尻田子の浦略図」*掲載されている葛飾北斎の作品画像はメトロポリタン美術館より入手しています Text&Photo_Hokokara 目次 1. 「駿州大野新田」 (すんしゅうおおのしんでん)2. 駿河湾沿岸を走る3. 「東海道江尻田子の浦略図」(とうかいどうえじりたごのうらりゃくず)4. 田子の浦港 漁協食堂の生しらす丼5. 富士川沿いの河川敷を走る6. 「駿州片倉茶園ノ不二」(すんしゅうかたくらちゃえんのふじ)7. 富士市サイクルステーション「ふじクル」 1. 「駿州大野新田」 (すんしゅうおおのしんでん) 旅の起点は、静岡県富士市にあるJR東田子の浦駅。ここからほど近い富士市大野新田周辺が、北斎の「駿州大野新田」の構図のモデルとされる場所です。 かつては沼地と葦に囲まれた風光明媚な地。北斎の作品では、農夫と牛が葦を運ぶ姿の背後に、雄大な […]
和歌山の海と山を遊ぶライドの2日目は帰路のフェリー時刻を考慮し、朝6:30という早暁の出発を選択。太陽が本格的に牙を剥く前の涼やかな午前中だけで楽しむライドだ。1日目の深緑とは対照的に、今日は和歌山が誇る紺碧の海景色との邂逅が待っている。 Text_Ryuji IsePhoto_Tatz Shimizu 二日目:海沿いの絶景ルート〜リアス式海岸と石灰岩の白き断崖へ〜 コース概要起点:波満の家ルート:白崎方面へ海岸線北上→内陸部を美浜町方面へ南下→紀伊日ノ御埼灯台→海沿いの道を北上して宿へ戻る時計回りの周回コース総距離:58.23kmタイム:3時間6分獲得標高:733m特徴:変化に富んだ設計で、リアス式海岸の絶景を満喫 二日目のルートの計画段階で興味深いことに気づいた。西向きのリアス式海岸と内陸の街という条件が愛媛県西予市の海岸地形と酷似しているのだ。地理的特性の類似が風土や景観にどのような影響を与えているのかという視点もこのルートを走る楽しみの一つとなった。 目次 1. 朝6:30、涼風と共に始まる海岸ライド2. 由良海釣り公園〜瀬戸内海文化圏との共通性を発見3. 立巌岩〜天然の額縁が織りなす絶景アート4. 内陸部へ〜暗闇のトンネルと地元の純喫茶5. 最西端への挑戦〜紀伊日ノ御埼灯台6. 旅の終わりに〜立ち寄り温泉「みちしおの湯」 1. 朝6:30、涼風と共に始まる海岸ライド 僕らは定刻通りバイクに跨り走り始めた。昨日の疲れは身体の奥底に沈殿しているけれど、旅先の早起きはまるで魔法にかかったように苦にならなかった。早朝の海岸線には散歩を楽しむ地元住民やビーチキャンプを満喫する家 […]
毎年9月の第4日曜日に開催される「ホノルルセンチュリーライド」はホノルルマラソンに次ぐハワイ第二のスポーツイベントです。スポーツイベントとはいえ、160kmのコースを本気で駆け抜けるライダーから、40kmを観光がてらゆっくり走るサイクリスト、公園内のファミリーライドでたわむれる人まで、自転車での楽しみ方は多種多様。ハワイというだけでウキウキなのに、自転車で風を受けながら開放感あふれる時間を過ごせるなんて、ハワイならでは。もちろん、レンタサイクルもあります! 1. まずは申し込みを! ホノルルセンチュリーライド概要開催日: 2025.9.28 Sun開催場所: ホノルル/ハワイ州/アメリカ合衆国エントリー期間: 申し込み受け付け中 – 9.05 Fri.エントリー種目: 40km/80km/120km/160km、Aloha Fun Ride(約8又は13kmを選択)エントリーサイト:https://globalride.jp/honolulucenturyride/about/*Aloha Fun Ride参加希望の方は前日までのエントリー会場(ホノルル現地)にてお申し込みください 2. ホノルルを知る ・アメリカ合衆国、ハワイ州の州都。オアフ島の南東海岸に位置し、人口は35万人弱。ダニエル・K・イノウエ国際空港(旧ホノルル空港)から市内中心部まで車やバスで約30〜50分。・オセアニア文化について解説する「ビショップミュージアム」や王族の公邸「イオラニ宮殿」「パールハーバー国立記念公園」などハワイの歴史や文化を知るスポットも多々・サップや登山、コーヒーカルチャーなど […]
愛媛県在住の僕と高知県在住の小嶋君。既婚者同士、普段は時間に追われがちな僕たち。「たまには羽を伸ばそう」——そんな何気ない一言から始まった2泊3日のサイクリング旅行。 選んだのは、四国からのアクセスの良さと紀伊半島の豊かな自然を兼ね備えた和歌山県。1日目は有田川町から行く避暑地、生石高原への山岳ルート。2日目は日高・白崎のリアス式海岸の絶景を狙う。和歌山の美しい山と海を2泊3日に凝縮した、野心的なプランだ。このエリアは、徳島港と和歌山港を結ぶ南海フェリーのおかげで、僕たちにとってはけっこう身近な存在。関西国際空港からも車で約1時間半という立地なので、海外からの旅行者や関東圏の人にも十分射程圏内のはず。 とはいえ、愛媛と高知から向かうには移動時間が6時間ほど。さすがに当日入りは無謀ということで、金曜日の午後から出発し、前泊することにした。金曜日の移動日を経て、土曜日からサイクリングを楽しむ。 Text_Ryuji IsePhoto_Tatz Shimizu 一日目:有田川町からの山岳ルート〜関西随一のススキ草原の名所、生石高原へ〜 コース概要起点:有田川町「TADONO the bedroom」ルート:有田川町→生石高原→「赤玉わさび寿司」→「あらぎ島」棚田→カフェ「kado」→国道480号線経由で宿へ総距離:75.33kmタイム:3時間39分獲得標高:1,197m特徴:山岳部での厳しい登りと高原での涼、帰路での爽快な下り坂を楽しむ 和歌山サイクリング一日目を迎えるための宿泊先は有田川町の「TADONO the bedroom」。閉所となった保育所をリノベーションしたこの宿は20 […]
毎年9月に開催される「ポートダグラス・グランフォンド・フェスティバル」はオーストラリアの大自然&リゾート地を走るサイクリングイベントです。このイベントに、今年はハーフマラソンも加わりました。世界遺産を抱くベイサイドを走るコースはなんとも魅力的ですね!ライダーもランナーも、時差1時間の「日本からいちばん近いオーストラリア」へ遊びに行ってみませんか? 1. まずは申し込みを! ポートダグラス・グランフォンド概要開催日: 2025.9.14 Sun開催場所: AUSTRALIA / Port Douglasエントリー期間: 申し込み受付中 – 8.25エントリー種目: 48km/60km/100km/136km、MTB、ハーフマラソン(21.1km)エントリーサイト:9.14 ライドイベント https://www.sportsentry.ne.jp/event/t/1006579.13 ランイベント https://www.sportsentry.ne.jp/event/t/100681 2. ポートダグラスを知る ・オーストラリア・クイーンズランド州北部にある港町、ケアンズ市中心部から車で約1時間・グレートバリアリーフと世界遺産の熱帯雨林が出会うリゾートタウン・海や熱帯雨林を体験する日帰りツアーも盛りだくさん 🚲オーストラリア政府観光局サイトよりhttps://www.australia.com/ja-jp/places/cairns-and-surrounds/guide-to-port-douglas.html 🚲クイーンズランド州政府観光局サイトよりhttps: […]
世界のファンライドイベントを追いかけるGlobal Rideより、ピークを少し過ぎた夏を楽しめるイベント第1弾をご紹介します。行き先は、時差1時間のオーストラリア🐨世界遺産の海辺を走り抜ける「ポートダグラス・グランフォンド」はいかがでしょうか? 今年の9月、遅めの夏休みを取りたいライダーの皆さんにはうってつけなイベント情報はこちらから! 目次 1. ポートダグラスってどこ?2. ポートダグラスへの行き方3. オカポンさんに聞く、初参加への道 1. ポートダグラスってどこ? ポートダグラスはケアンズ市にある港町。かつて、TV番組や旅行企画のパンフレットで「オーストラリア、ケアンズの旅」というキャッチフレーズをご覧になったことはありませんか?「ケアンズ市」はオーストラリア北東部の「クイーンズランド州」にあり、ケアンズ空港には日本から直行便も飛んでいることから、「日本にいちばん近いオーストラリア」とも呼ばれています。飛行時間は約7時間。オーストラリア国内でも赤道の近くに位置し、シドニーやメルボルンよりも2時間半〜3時間半ほど早く到着します。 この海のクリアさ…!さすが世界遺産の「グレートバリアリーフ」(世界最大の珊瑚礁)を有する地域、クイーンズランド州です。余談ですが、珊瑚礁は日本列島の面積ほどもある海域に生育しているそうです…まさにグレート。 そして、地元の方にとってのポードダグラスはセレブリゾートというイメージ。日本の宮古島のような存在という方も。海や山のレジャーだけではなく、ゴルフで訪れる観光客も多いそうです。眺めの良いホテルと美味しい食事を楽しめるリゾートで、ゆっくり過ごした […]
ロングライドからオフロード、時にはポタリングも!?こんにちは、温玉ねぎとろです。普段投稿している記事ではオフロードやロングライドが多いですが、自転車と一緒に街へ溶け込むようなポタリングも大好物。 今回は私の地元で開催中の大阪・関西万博へシェアサイクルで向かいたいと思います。実は、万博会場へは自転車でもアクセスできちゃうのです!サイクリストのみなさんも、この記事を見ればバッチリOK!大阪・関西万博会場の夢洲まで自転車でライドしていきたいと思います。(マイバイクを使用される場合は前日までに駐輪場の予約が必要なため注意が必要です)https://www.transport.expo2025.or.jp/route/bicycle/ スタート地点は関西国際空港からもアクセスが容易な南海電鉄なんば駅。前関西空港から南海本線で約45分。新大阪駅から大阪メトロ御堂筋線で約19分、道頓堀やアメ村などが有名です。 今回私が使用したのはdocomoのライドシェア自転車。3段変速とバッテリーがついているため、スイスイ進みます。大阪市内では至る所に貸出・返却用のポートがあるため、どこからでも乗り始めることができて非常に便利です。https://docomo-cycle.jp/ 訪日観光客の方のレンタル方法はこちら 難波駅前には御堂筋に合わせて、サイクリングロードが整備されています。歩行者も多いのでゆっくり注意しながら進みましょう。 肥後橋交差点。いわゆる大阪のビジネス街です。大きなビルの谷間をすり抜けるように進んでいきます。 琵琶湖から流れる淀川を辿り、もう少しで長い旅路の終着点、大阪湾へ合流します。 […]