
Honolulu Century Ride 2023 参戦記
#4 初めてハワイでのライド 試走編
「ホノルルセンチュリーライド2024」参加ライダーインタビューの最終回は、上級者のライド記で締めくくります。
常連ライダーの皆さんは5回、10回と参加を重ねるこの大会に、何を感じ、どのような部分に惹きつけられているのでしょうか。「地球上で最高のライドイベント」とも言われるホノルルセンチュリーライド(以下、HCR)に幾たびと参加するその魅力や楽しみ方を伺いました。
「あなたはなぜ、何度もハワイで自転車に?」
目次
1 新入社員が初ライドした理由/Keisukeさん
2 2025年へ持ち越したゴール/Kenjiさん、Keikoさん
3 ひとりでも、一人じゃないドラマがある/だんきち さん
「ホノルルセンチュリーライドを社員旅行にしようと思って、スタッフ全員に声をかけたんです、そうしたら手を挙げたのが彼だけで笑」
九州地方で病院を経営されているKeisukeさんは、大のホノルルセンチュリーライドファン。昨年も100mile=160kmを完走されていた。
「一度走ったらわかる、こんなに気持ち良いライドができる場所は他にないですよ。社員旅行に誘ったらみんな行きたい!と言うかと思ったけれど、そんなことなかったんですよね〜」
それはがっかりですね…でも、今どき、なんて太っ腹な!
残念そうな表情で話すKeisukeさんは常連さんだけあって、HCRをよく見ている。インタビュー中もホノルルやイベントについての話が尽きず、このままポキ丼でも食べに行こうかと思ったくらいだ。
「日本国内でイベントに出ようとすると飛行機を使うでしょ、本番前後で必ず1〜2泊はするし、食事、お土産、なんだかんだでけっこうかかるじゃないですか。同じくらいお金をかけるならハワイに来て走った方が圧倒的にいいでしょう。こんなにいい風も吹いてるし!」
出走前からHCRへの情熱がダダ漏れている。
Keisukeさんの情熱はさておき、お仕事仲間の自転車未経験者にとってライドイベント、ましてや海外のハードルは高かったらしい。院長の提案虚しく…という雰囲気の中、参加の手を挙げたのが新入社員のSeikenさんだった。
「ハワイのきれいな海を見ながら走るのは気持ちよさそうだったので」
ロードバイク初心者ながら、今回のために練習もし、参加に臨んだ。
しかも、院長と二人でオアフ島へ来島し、宿泊や連日のスケジュールも共にしたという。ハワイまで来て上司と二人なんて普通は避けたいシチュエーションだが、Seikenさんは苦にならないらしい。なんて素敵な関係だろうか。
社員旅行にはならなかったものの、夢を叶える第一歩を作り出してくれた社員が一人でもいたことは提案した側にとっては意義深い。
二人で100マイルを走り切った大会は記念となった。ゴール後、完走の嬉しさが滲み出ていたSeikenさんの横でKeisukeさんの言葉に自然と力が入る。「このイベントの良さをみんなに話してもらってね、ぜひ次回は社員旅行で来たいですね〜!」
夢は続く…!
2025年はスタッフ全員のご参加をお待ちしています🌈
2024年のHCRでアクシデントを乗り越えた二人組があった。
それぞれ、7回目の参加となるKenjiさんとKeikoさんのお二人だ。
編集部や運営事務局スタッフとも顔見知りで「今年もお会いできましたね!」と言葉を交わさせていただくライダーのうちのお一組。
本番中もエイドステーションで他のライダーを声援したり、フードを満喫したり、イベント自体を余裕で楽しみながら走られていた印象が強い。ハワイ来訪も数多く、自転車以外にも山登りなど少し長めの充実した滞在が恒例のようだった。
「HCRを中心にハワイを楽しむことを1番の楽しみに毎年来ているんです」と話されるお二人の、今年のサブイベントは160km完走後にピルボックス*の一つに登頂することだった。
そして迎えた本番当日、お昼すぎのこと。
編集チームは100mileの折り返し地点であるSwanzy Beach Parkでの取材を終え、ゴール会場を目指しメディア車両でハイウェイを走行していた。早いライダーはもうゴールし始めるかも…などと考えていると、サイレンを鳴らした救急車とすれ違う。
後で分かることになるが、その救急車は転倒したKenjiさんを迎えに行く途中だった。
Swanzy Beach Parkまであと少しという場所で道路の割れ目にはまり、全身を投げ出されたKenjiさん。
「気付いたときには救急車が迎えに来て、その後の記憶がなかった」
命に別状がなかったことが不幸中の幸いだった。車両はすぐに市内のERへ向かい、その後は運営事務局スタッフが駆けつけ、自転車をゴール会場まで運ぶなどの手配がとられていた。真っ先に救急車を呼んだのは現地ボランティアだった。
退院されてからホテルで破損した自転車を見たあと、「いやいや派手にやっちゃいましたね。自分でも驚きです」とおっしゃっていたことからも、転倒の衝撃は相当だったと伺える。そしてヘルメットの激しい傷を見て装備の必要性を痛感されたとのこと。ご無事で良かった、という想いに尽きる。
自転車に限らず、スポーツイベントはアクシデントがつきものではある。お二人が大事故で大変な思いをされたことには変わりはない。ただ、運営側と顔見知りであったことで、ほんの少しでも通常のやり取りに添えられるものがあったように思う。
参加回数を重ね、ライダー仲間がたくさんいらっしゃったお二人と運営スタッフは、イベント終了後も身内のようにコミュニケーションをとっていた。ホノルルセンチュリーライド自体が持つハートウォーミングなムードもそうさせているのかもしれない。
楽しみであったピルボックス登頂が叶わなかったお二人だが、昨年末のTOKYO RAINBOW RIDEを完走されて、2025年のHCRもすでに申し込まれたそう。今年はぜひ、2年分のゴールと共にハワイを存分に楽しめることを、編集部一同、心から願っています。
*ピルボックス_第二次世界大戦中に作られた、機関銃を配置した小型シェルター。高台にあるため、現在は絶景を眺められる観光地として名残をとどめている
ホノルルセンチュリーライド(以下HCR)の公式スポンサーであるJAL主催のVIPパーティーにお一人で参加されていた、だんきちさん。
大会参加回数は30代の頃から数えて14回目という。
「僕のように毎年参加されている方がいらっしゃるんです。今年は会えるかな〜という期待を抱きながらハワイに来るので、ひとりでも楽しめます」
初出場は2009年。ロードバイク未経験であっただんきちさんは、雑誌でHCRの記事を読み、これは!と魅入られたそう。すぐに出場を目指してバイクを購入、練習を開始した。ハワイの風と空気を受けたあと、あまりの感動にそこからHCR参加がほぼ毎年の恒例行事となった。
「冗談抜きで毎年ここに来るために仕事を頑張っているようなものです」
13回も出場しているとさまざまなことがある。HCRは基本的に好天に恵まれるイベントだが、2015年はオアフ島が嵐に遭遇した。エイドで顔見知りのライダーに会うたびに、「雨やまないねー」「今回はきついねー」と凍えながらお互いを励まし合いながら走った。
また、換えのチューブがすべて無くなり道中に買う場所もなくずっとヒヤヒヤしながらゴールした年も。無事に完走した、では終わらないドラマがそれぞれにある。
それでも「今年も」と思うのは、他のイベントでは代えがたい景色と、この大会の明るくフレンドリーな雰囲気があるから。
「ひとりで来ても楽しめるのがハワイとホノルルセンチュリーライドかな」
基本はひとり。でも仲間がいる。
ベテラン経験者であるだんきちさんはそんなふうにHCRを楽しんでいる。
2025年はどんなドラマが生まれるのだろうか。
Photo_HONOLULU CENTURY RIDE / HM-A
🚲ホノルルセンチュリーライド2024 ライダーインタビュー
● 初出場者編①
● 初出場者編②
● 中級者編
● 上級者編
投稿日:2025.02.28