ポートダグラス・グランフォンド100km大会レポート
絶景の楽園ライドは、それだけでは終わらない(前編)

ポートダグラス(オーストラリア/クイーンズランド州)にて2022年に初めて開催された「ポートダグラス・グランフォンド・フェスティバル」。
メインとなるロングライドイベント「ポートダグラス・グランフォンド」の100kmコースに参加してきました。世界遺産の熱帯雨林と珊瑚礁の海を駆け抜けた、絶景の楽園ライドのレポート(前編)をお届けします。

後編はこちら

目次



オーストラリアのwithコロナのイベント開催状況

2022年9月に開催された本大会は、ほぼコロナ禍前と変わらない体制で行われました。大会前日・当日の検温やワクチン接種証明も特になく、本番もノーマスクで走行OK。青空の下、新鮮な空気を思い切り吸いながら存分に楽しめる大会となりました。

オーストラリアは2020年〜2021年にコロナウイルス感染症対策による厳しいロックダウン政策を各地で断続的に行い、州間での移動禁止・国境閉鎖政策を取りました。この間は各種自転車イベントも中止されましたが、2022年1月には国境も開き、再び日本からの入国も可能となりました。2022年3月以降、日常生活においてマスクの着用義務もなく、各種文化・スポーツイベントもほぼコロナ前と同様に開催されています。

ケアンズへのアクセス

ポートダグラス・グランフォンドへの旅の玄関口はクイーンズランド州ケアンズです。
日本からケアンズへは東京・関西の両方面からジェットスターを中心に7時間半程度の直行便があります。

ジェットスター航空

成田空港、関西国際空港からケアンズへの直行便が発着。航空券とホテルがセットになったお得なダイナミックパッケージや、ジェットスター担当者が厳選したパッケージツアーもあります。

▼ジェットスター航空 『飛べ飛べオーストラリア!』キャンペーンサイト

https://www.jetstar.com/jp/ja/fly-australia

ヴァージン・オーストラリア

2023年6月28日から、毎日1便・週7便、東京羽田〜ケアンズ間の運航が予定されています。

運行予定:
VA78便: 羽田(21時45分)発~ケアンズ(翌06時15分)着、毎日1便
VA77便: ケアンズ(13時15分)発~羽田(20時00分)着、毎日1便

「金曜の仕事後にそのまま空港へ直行し、夜便に乗って翌朝はケアンズ!」なんて弾丸の週末プランも可能に。東京からケアンズがグッと身近になりますね。

クイーンズランド州は日本との時差が「日本時間+1時間」と少ないため、時差ボケに悩むこともほぼなし。短い滞在期間でもすぐに体を慣らせ、スポーツをするにはピッタリです。

ポートダグラスグランフォンドフェスティバル 大会概要

2022年開催実績

・2022年9月9日(金)〜11日(日)
・メインイベント「ポートダグラス・グランフォンド」は9月11日(日)開催
 ※3コース(48km・100km・138km)より選択可 (参加人数実績:906名)
・100kmコースはポートダグラスをスタートし、50km地点のパームコーブで折り返し

2023年開催予定

・2023年9月8日(金)〜10日(日)
・メインイベント「ポートダグラス・グランフォンド」は9月10日(日)開催予定
 ※コースの選択肢が4種類に変更予定(48km・60km・100km・136km)

盛りだくさんの大会前日イベント

大会のメイン会場はポートダグラスのクリスタルブルック・スーパーヨット・マリーナ。ケアンズ中心部から北へ約66kmの地点にあります。

ウッドデッキからはたくさんのヨットが望め、会場にはリゾート感が溢れています。

マリーナ内の大会本部でチェックイン。バイクタグやヘルメット用のステッカーを受け取ります。普段は紙の封筒に入れて渡されることの多いオーストラリアの自転車大会ですが、本大会のバイクキットは大会ロゴ入りの布製ナップザック入り。これだけでも十分に素敵なお土産ですね!

本部でのチェックイン以外にも、一日を通して前日イベントが多数開催されます。

マリーナのウッドデッキでは「サイクルエキスポ」が開催中。マーキー(テント)で大会公式ジャージやボトルなどのグッズ購入はもちろん、大会に備えタイヤや補給食などの買い足しも可能です。

「ケアンズポスト・クリテリウム」、「ヘミングウェイ・ブリューワリー・スプリント」などの市民レースも開催。健脚なローカルライダーたちの接戦に、応援する側も併設されたブリューワリーのクラフトビールを片手に大いに盛り上がりました。

キッズも参加できる1周2kmのファンライド「チューチューズ・フリーファミリーライド」では家族総出の仮装も多数見られ、和やかな雰囲気に。

他にもBMXのエキジビションが行われるなど、翌日の大会参加ライダーはもちろん、同伴家族も含め、乗る人も乗らない人も皆が楽しめるようになっています。

2023年大会では前日イベントとして新しくMTBレース(40km)も開催予定。いっそう盛り上がりそうです。

大会当日レポート

日の出前の朝6時半にスタート

大会はポートダグラスのメイン会場から朝6時半にスタート。走行距離ごとの集団に別れ、順次出発していきます。 ファンライドイベントにしては早朝のスタートに思われるかもしれませんが、オーストラリアのサイクリストたちの朝はとにかく早いのです。

普段から朝5時〜6時台に集合して30kmほどのグループライドを行い、カフェでコーヒーを飲んだら出勤あるいは週末なら家族との時間を過ごす、というのが彼らのスタイル。6時半スタートは普段通りなんですね。

地元のオートバイグループによる大会サポート

自転車イベントは多くのボランティアスタッフのサポート無くしては成り立ちません。エイドステーションや分岐点などのスタッフはもちろん、特にケアンズらしいのは地元のオートバイグループ、その名も「コーラル・コースト・ライダーズ」による先導サポートです。

普段はオートバイでグレートバリアリーフの走行を楽しんでいる彼らですが、トライアスロンの大会や自転車イベントの際はこうしてボランティアとして出動するそうです。沿道でも常に笑顔で頼もしくサポートしてくれました。

2つの世界遺産を通る絶景のコース

このイベントコースの最大の魅力はケアンズの2大世界遺産「グレートバリアリーフ」と「クイーンズランドの湿潤熱帯地域 」(世界最古の熱帯雨林)を走れるということ。それもなんと、大会参加者のためだけに道路を封鎖するのでまさにサイクリストにとってはパラダイス!

ジャングルのような熱帯雨林の小道、広大なサトウキビ畑、椰子の木が立ち並ぶ海岸沿いといった絶景の連続。世界遺産の中、自転車で風を切りながら走る爽快感は、なかなか他の大会では味わえない贅沢な体験です。

ケアンズの大自然を体感できるエイドステーション

100kmコースのエイドステーションは全部で4カ所(31km・51km・70km・81km)。 日本のイベントではエイドステーションごとに「ご当地グルメ」の提供が主流になりつつありますが、オーストラリアのエイドステーションはとてもシンプル。水や補給ジェル、市販のグミやクッキー、バナナがほとんどです。

グルメを期待して行くと拍子抜けしてしまうかもしれませんが、オーストラリアでは「走ること」そのものに主眼を置いているからなのでしょう。

エイドステーションが置かれた地点はどこも絶景スポットばかり。
31km地点の「レックス・ルックアウト」はグレート・バリア・リーフの海を一望できる高台の展望スポット。

100kmコースの折り返し地点のパームコーブでは、ゲートを抜けた先に、マクドナルドとライフセービングクラブのコラボによるバーガー(有料)の提供もありました。ライフセーバーたちが海でトレーニングする様子を眺めながらバーガー片手にビーチで一息着く。日本のライドではなかなか味わえない光景です。

終盤81km地点のエイドステーション「タラ・ビーチ・ネイチャー・リザーブ」には椰子の木がズラッと並び、熱帯性エリアらしい一枚を記念撮影できます。

また、エイドステーションには無料のメカニックもあります。急なメカトラブルがあっても対応してくれるので安心ですね。

後編はこちら

Ayaka(編集者・ライター)

オーストラリア/クイーンズランド州ブリスベン 在住。
2011年、社会人になると同時に始めた自転車で「自転車×旅」の魅力にハマる。
世界各地での自転車旅のレポートを雑誌『Cycle Sports』に寄稿。2017年には自転車ツーリズム探究のためオーストラリアへ留学。『Cycle Sports.jp』にて連載「G’day, Australia! 〜ブリスベンからの自転車だより」を1年間執筆。帰国後は英教材編集者の傍ら自転車NPOでイベント通訳やMCも担当。2022年4月ブリスベンへ移住。自転車旅Webサイト『TABIRIN』、ライブ配信番組『Ayakaの見えるラジオfromオーストラリア』(おむすびチャンネル)でオーストラリアの自転車情報や文化を発信中。
座右の銘は「好きにまみれろ、夢中で生きろ」

Twitter https://twitter.com/aya_p_BNE (ユーザーネーム aya_p @aya_p_BNE)
Instagram https://www.instagram.com/aya_p_14/ 
ブログ http://gdaybabyccino-ayaka.com/
おむすびチャンネル  Ayakaの見えるラジオfromオーストラリア
https://note.com/omusubi_fjc/n/nd7e6d27c81f1

FEATURE NEWS EVENT
オーストラリアでライド&ランを楽しむまでの6ステップ〜
ポートダグラス・グランフォンド・フェスティバル

毎年9月に開催される「ポートダグラス・グランフォンド・フェスティバル」はオーストラリアの大自然&リゾート地を走るサイクリングイベントです。このイベントに、今年はハーフマラソンも加わりました。世界遺産を抱くベイサイドを走るコースはなんとも魅力的ですね!ライダーもランナーも、時差1時間の「日本からいちばん近いオーストラリア」へ遊びに行ってみませんか? 1. まずは申し込みを! ポートダグラス・グランフォンド概要開催日: 2025.9.14 Sun開催場所: AUSTRALIA / Port Douglasエントリー期間: 申し込み受付中 – 8.25エントリー種目: 48km/60km/100km/136km、MTB、ハーフマラソン(21.1km)エントリーサイト:9.14 ライドイベント https://www.sportsentry.ne.jp/event/t/1006579.13 ランイベント https://www.sportsentry.ne.jp/event/t/100681 2. ポートダグラスを知る ・オーストラリア・クイーンズランド州北部にある港町、ケアンズ市中心部から車で約1時間・グレートバリアリーフと世界遺産の熱帯雨林が出会うリゾートタウン・海や熱帯雨林を体験する日帰りツアーも盛りだくさん 🚲オーストラリア政府観光局サイトよりhttps://www.australia.com/ja-jp/places/cairns-and-surrounds/guide-to-port-douglas.html 🚲クイーンズランド州政府観光局サイトよりhttps: […]

#Entry
TRIP&TRAVEL CULTURE
下町自転車散歩 #02
江戸・下町のレジェンド 北斎の名残をさがして(その1)

1856年。フランスの若き版画家ブラックモンは知人のコレクションの陶磁器を見せてもらう。陶磁器は当時海外との国交を禁じていた日本から輸入されたもので、おそらく西欧では希少なものであっただろう。しかし彼の目を惹きつけて離さなかったのは器ではなく、その包装紙だった。それは、葛飾北斎の『北斎漫画』の1ページ。絵に感銘を受けたブラックモンは、その後苦労して入手した『北斎漫画』をパリの画家仲間たちに広め、やがて北斎はフランスからヨーロッパで広く知られるようになる。 …という話は残念ながら創作といわれていますが、北斎が当時のヨーロッパ、とりわけクロード・モネやフィンセント・ファン・ゴッホといった若き印象派の画家たちに強い衝撃を与えたことは広く知られています。 海外では「The Great Wave」と呼ばれる富嶽三十六景の「神奈川沖浪裏」など、だれもが一度は目にしたことのある北斎の絵。日本が初めて芸術デザインを取り入れた現行のパスポートには富嶽三十六景から16~24作品が掲載され、神奈川沖浪裏は2024年秋からの1000円札の新札の図案となるなど、今や日本を代表する画家である葛飾北斎。そして何より本コラム「下町自転車散歩」的には、彼は生涯町絵師として地元を愛したお江戸下町っ子の大先輩でもあります。 本日は下町っ子の不肖の後輩が、北斎が生まれ暮らした墨田区を中心に、その人生の足跡を自転車で訪ねていきたいと思います。 目次  1. やがて葛飾北斎となる者、川の町に誕生(1歳~) 2. ティーンエイジャー(10歳~) 1、 やがて葛飾北斎となる者、川の町に誕生(1歳~) 誕生江戸と下総の国をつな […]

#Honjyo #Edokko
FEATURE TRIP&TRAVEL
下町自転車散歩 03
神田祭 ~日本橋、東京、神田、秋葉原~

東京は神田に生を享けいつしか半世紀、下町こんぶと申します。今回は2年に一度開催される神田エリア最大の祭、神田祭をdocomoのシェアバイクで巡りました。江戸時代から続く江戸三大祭の1つであり、日本三大祭に選ばれることもある、日本で最も有名な祭りの1つです。今日の空は五月晴れの自転車日和。お時間あれば少々のお付き合いを。 目次 日本橋で江戸気分をチャージ明治が薫る東京駅オタクカルチャーの聖地、秋葉原に寄り道108の神輿が集う神田 日本橋で江戸気分をチャージ まずは電車で日本橋の老舗百貨店、日本橋三越へ。江戸時代を代表する商家、三井家の流れをくむこの百貨店では、神田祭の特別展をロビーで開催(現在は終了しています)。江戸時代の神田祭の様子を描いた絵巻物や浮世絵などが無料で展示されていました。 ロビーに飾られている天女(まごころ)像は、全長約11m。巨大だが威圧感を感じさせない優美な姿でお客様を出迎えています。このロビーでは週末になるとパイプオルガンによる無料演奏会も開催されており、物価高の昨今、企業のまごころを感じる嬉しいサービスです。 お隣の三井記念美術館では神田祭の時期に合わせるように名刀展が開催。年代物の名刀や甲冑、武者絵の絵巻物をたくさん見ることができました。特に、戦のない江戸時代の刀剣はこまやかな装飾で目を奪われます。海外からの観光客と思われるお客さんも多数。 江戸の気分をチャージして準備万端。近くのドコモバイクシェアをレンタルします。訪日観光客の方のレンタル方法はこちら 明治が薫る東京駅 自転車で立ち寄ったのは東京駅。「日本近代建築の父」と言われる辰野金吾設計の明治時代の […]

#Masakado