地元ライダー・ノリコが案内する
北海道グルメロードto屈斜路湖

こんにちは! 北海道、オホーツク地方の地元ライダー・ノリコです。
流氷も去り、雪どけも進み、いよいよ自転車シーズンが始まります!
今回は、シーズン最初なので車でワープしながら自然の息吹を感じるコースをお届けしたいと思います。

ではさっそく、女満別空港からスタート!

オホーツク地域の空の玄関「女満別空港」

気候の良いこれからの季節は緩やかに伸びる道、大自然の北海道を気持ちよく走ることができます。道の駅「メルヘンの丘めまんべつ」、「メルヘンの丘」というビューポイントを通り、まずは呼人(よびと/網走市)にある「ジェラテリアRimo」を目指します。

メルヘンの丘辺り。道は傷んでいますが北海道らしい農場の中を走ります
ジェラテリアRimo(休日は行列のできる人気店です)

ジェラートの本場イタリアの国際コンテストで日本人として唯一、2冠を達成しているマエストロがいるお店です。

これからの季節にはほかにもたくさんの味が登場します。

ショコラータ、ミルク、桜(期間限定)をチョイスしました

あっさり目で美味しいショコラータ、ミルク感たっぷりで後味がさっぱりとした桜のかすかな風味が特徴的。ふんわりと柔らかな食感、少々小ぶりなサイズということもあり、あっという間に食べ終えました。

糖分を補給したら次の目的地の天都山に向かって山の方に走ります。

こちらの坂道はおよそ6kmで200mのぼります

左手に網走湖が見えて眺めのよい緩やかな坂です。交通量も少なく走りやすいのですが、頂上まで上り続けるためそれなりにキツイです。その分、上り切った時の景色は素晴らしい!

天都山 オホーツク流氷館

自転車の時期到来としましたが、オホーツク海側の常呂ではファットバイクを使って「流氷ライド」を楽しむことができます。また、「流氷明けの毛ガニ」といわれ流氷が運んできたプランクトンなどの栄養分をたっぷりとった大変美味しい「毛ガニ」もあります。
そして、その本物の「流氷」がここ流氷館に展示されています。毎年、3月中旬に流氷の入れ替えを行い迫力満点の流氷を年中展示しています。

そして、こちらにもジェラテリアRimoさん監修のソフトクリームがあります。ここ限定の塩キャラメル味は青い塩が流氷をイメージさせ、ほどよい甘さと塩加減が美味しくクセになります。Rimoさんに寄ることができない時はこちらの流氷ソフトクリームをおススメします。

青い塩は海藻由来の天然色素で着色しています
流氷館から0.8Kmの場所に「北海道立北方民族博物館」があります

流氷館から近い場所にありますが、急な下り坂で、きついカーブもあり、砂利も残っているので走行には注意が必要です。遊歩道があるので自転車を押して進むのも良いかもしれません。

北海道立北方民族博物館

アイヌ文化を含めた北方民族、オホーツク、グリーンランド、北欧までの文化を紹介しています。衣食住&儀式を中心にこれらの地域で暮らす民族の道具のバリエーションや暮らし、思想が見応えのあるスケールの大きい展示で見られます。国内唯一の北方民族に関する博物館です。

こちらに自転車を停める許可を頂きました

北方民族博物館から次は9.2Km先の感動の径(かんどうのみち)を目指します。

パノラマの山々を見ながら快適な走りが続きます
オホーツク海や知床連山を一望できます。ザ・北海道の景色を堪能できるでしょう

感動の径は緩やかなアップダウンになります。見渡しの良い田園風景の中を走り「道の駅ノンキーランドひがしもこと」で昼食です。
こちらの道の駅はホテルも設置されており、登山をする方にも人気があります。 東藻琴は「芝桜」のほかにも「チーズ」、「長イモ」が有名で今回いただいたあんかけ焼きそばにも賽の目状にカットされた長イモが入っていてシャキシャキとした食感が楽しめます。

長イモ入りのあんかけ焼きそば

また、こちら「すがの菓子司」さんの生どら焼きもおススメです。近くに店舗もありますが、道の駅の売店でも販売されています。

手作りの餡は豆から炊き、皮は一枚ずつ手焼き、生クリームをミックスして作る「生どら焼き」は、フワフワであっさりした甘味の餡も皮も美味しい一品

道の駅より7.6Km先に芝桜で有名な芝桜公園があります。

東藻琴芝桜公園(画像は芝桜まつりチラシより一部抜粋)

今年の芝桜まつりの期間は5月3日~5月31日。期間中色々な企画が用意されており、公園まで続く道も大変混みあいます。道が狭い個所もあり注意が必要です。

ここから藻琴峠頂上までのぼってのぼってのぼって、頂上を越えて藻琴峠展望台駐車場にビューポイントがあります。

藻琴峠展望台駐車場からの景色 

絶景です!!!
美幌峠からの屈斜路湖は見慣れているのですが、藻琴峠側からの屈斜路湖は横に広がる湖を見られることで湖全体の大きさが分かり、雄大さが倍増です。奥に白く見える場所はこれから向かう硫黄山です。
峠を上ったので、当たり前なのですがダウンダウンダウン。ブレーキが必要な下りを進みます。

標高は512m。活火山に指定されている硫黄山に到着です

硫黄山の麓に「MOKMOKベース」というレストハウスがあります。
その建物の中に「モクモクテラス」があり、硫黄山の絶景を絵画や映画のように見立てて見ることができる「モクモクシアター」があります。ここでしか体感できない迫力、におい、噴煙に自然の強さを感じることができます。
また、「川湯温泉蒸し玉子」や「ノンカフェイン大豆珈琲」などを食べながら楽しむこともできます。

モクモクテラス
モクモクシアターからの景色

硫黄山を後にして2.8Km進むといよいよ最後の目的地である川湯温泉があります。
川湯に入って温泉街を巡ると閉館している建物も多いのですが、「川湯ビジターセンター」の建物はオシャレです。館内には、熊のはく製などたくさんの展示がされています。2階にはカフェもあり今回は時間が間に合わなかったのですが、また足を運びたいと思いました。 最後にビジターセンターの近くにある「足湯」にて今回のライドを終了致します。

疲労を回復するマイナスイオンが都心の16倍!
強酸性硫化水素を含む明ばん・緑ばん泉、日本でも数少ない火山性特質の泉質

景色が良いので北海道ライドは平地も標高差も楽しめるのが嬉しいところ。これから10月くらいにかけて、どんどん気持ちの良い季節となります。ぜひ北海道・オホーツクに遊びにいらしてください。

🚲本日のライド
合計走行距離77.8㎞ 獲得標高1,358m
所要時間につきましては、7時間30分。寄り道、見学時間を含んでいます。また、今回は車移動もありましたので、参考として15Km/hで計算すると走行時間は5時間32分となります。
*スニーカーを持参して建物に入っています。

https://www.navitime.co.jp/coursebuilder/course/697f0ac656f3469ca865a2fa21338be2

Text_Noriko Sugano

菅野 典子 / Noriko Sugano

生まれも育ちも北海道北見市。実家が農家ということもあり、自宅と学校が離れているため小学校4年生の頃から自転車通学が始まる。小学校往復10k、中学校往復11k、高校はJR通学で最寄りの駅まで往復8km。
同じような生活環境にあった夫と結婚、出産。成長した長男から「ロードバイクに乗りたい」と一言。中学生で!?一人で!?ロードバイク!?様々なたくさんの心配から、用心棒として夫に長男と一緒に走ってもらうことに。無事に念願叶った長男よりも、最初、「自転車はもういいよー」と言っていた夫が「ロードバイクは今まで知っていた自転車じゃない!」と疾走感、爽快感に感激。
近隣のライドをはじめ、車に自転車を積んでドライブしながらドライブ先でのライドや、先にロードバイクで出発した夫を迎えに行きながらのライドなど、家族で自転車生活を楽しんでいる。

TRIP&TRAVEL CULTURE
下町自転車散歩 #02
江戸・下町のレジェンド 北斎の名残をさがして(その1)

1856年。フランスの若き版画家ブラックモンは知人のコレクションの陶磁器を見せてもらう。陶磁器は当時海外との国交を禁じていた日本から輸入されたもので、おそらく西欧では希少なものであっただろう。しかし彼の目を惹きつけて離さなかったのは器ではなく、その包装紙だった。それは、葛飾北斎の『北斎漫画』の1ページ。絵に感銘を受けたブラックモンは、その後苦労して入手した『北斎漫画』をパリの画家仲間たちに広め、やがて北斎はフランスからヨーロッパで広く知られるようになる。 …という話は残念ながら創作といわれていますが、北斎が当時のヨーロッパ、とりわけクロード・モネやフィンセント・ファン・ゴッホといった若き印象派の画家たちに強い衝撃を与えたことは広く知られています。 海外では「The Great Wave」と呼ばれる富嶽三十六景の「神奈川沖浪裏」など、だれもが一度は目にしたことのある北斎の絵。日本が初めて芸術デザインを取り入れた現行のパスポートには富嶽三十六景から16~24作品が掲載され、神奈川沖浪裏は2024年秋からの1000円札の新札の図案となるなど、今や日本を代表する画家である葛飾北斎。そして何より本コラム「下町自転車散歩」的には、彼は生涯町絵師として地元を愛したお江戸下町っ子の大先輩でもあります。 本日は下町っ子の不肖の後輩が、北斎が生まれ暮らした墨田区を中心に、その人生の足跡を自転車で訪ねていきたいと思います。 目次  1. やがて葛飾北斎となる者、川の町に誕生(1歳~) 2. ティーンエイジャー(10歳~) 1、 やがて葛飾北斎となる者、川の町に誕生(1歳~) 誕生江戸と下総の国をつな […]

#Hokusai #Tokyo
FEATURE TRIP&TRAVEL
Breezing Through Setouchi in Ehime
#01 愛媛・潮風と山を堪能できる11のサイクリングロード

サイクリングパラダイスとして知られる愛媛県、行かれたことはありますか。瀬戸内海を望む温和な気候と自然豊かな風土に恵まれ、CNNの「世界7大サイクリングロード」の一つに選ばれた「しまなみ海道」をはじめ、県内には海と山を走り抜けるたくさんのサイクリングロードがあります。 四国の瀬戸内海側、北西部に位置し、四国4県で一番人口が多い愛媛県。瀬戸内海の海風を感じる穏やかな気候によってミネラルたっぷりの土壌で育つ「みかん」の生産地として有名で、海と山に囲まれた自然が広がります。また、宮崎駿監督の映画『千と千尋の神隠し』のモデルにもなった道後温泉や松山城など歴史を感じる場所も多く残されています。そんな愛媛の魅力的なサイクリングロードを連載でお届けするこの企画。1回目の今回は、県内の11のサイクリングロードを一挙にご紹介します。 目次  1. 別子・翠波はな輪道 2. 石鎚山岳輪道 3. 今治・西条ゆうゆう輪道 4. 今治・道後はまかぜ海道 5. 伊予灘・佐田岬せとかぜ海道 6. 内子・中伊予さとやま輪道 7. 奥伊予・肱川清流街道 8. 宇和海しおさいオレンジ輪道 9. 宇和島・四万十だんだん街道 10. 愛南さんさん輪道 11. しまなみ海道サイクリングロード 1. 別子・翠波はな輪道 スタート地点:マイントピア別子(愛媛県新居浜市立川町707-3)県の東側にある「別子・翠波はな輪道」は、全長87.7kmで、標高1,500~1,700mの山々を囲むように走るコースです。日本三大銅山のひとつである別子銅山跡を利用した道の駅「マイントピア別子」からスタートして、まずは大永山を登ります。 360 […]

#Japan #Map