キャロラインが案内する茨城・土浦
ハス畑、湖畔の道、そして快適な滞在

このロードは茨城県に位置する、日本で二番目に大きい湖・霞ヶ浦の西側にある土浦を起点にした美しい景色と整備された道を巡る全長125kmのサイクリングコース。

自転車は持参するか(東京駅から上野東京ライン・常磐線で1時間16分)、便利な場所に立地しバイクやギアの幅広いラインナップがあるル・サイクでレンタルを。

駅構内には、シャワー、ロッカー、更衣室、駐車場が完備された「りんりん広場」があり、自転車にも優しい。

このライドでは、90kmのショートバージョンを(頂上でのんびりする代わりに、橋を渡って湖を横切る)。

休憩したり、タイヤのパンプアップができる場所はたくさんある(ポンプ、ラック、工具のいずれかを提供する300のサポートステーションがあり)。

サイクリストとクルマの共用道路なので、途中、クルマが通ることも想定しておこう。

レンコン畑や田んぼ、釣り人を目にしつつ湖畔を走り、もちろんお腹を満たす場所も。今日はかすみキッチンに立ち寄ります。

かすみキッチンはスタート地点から約19km、土浦駅近くにある。地元の商店が提供する食材を使ったヘルシーな食事を提供している。おすすめはスイートポテト(寒い時期にはスイートポテトのブリュレも)。また、クラフトビールからスイーツまで、地元の商品も豊富に取り揃えている。

もうひとつのおすすめは、おいしい料理とコーヒーで一息つきたいときに立ち寄りたい「美浦村週末カフェ」。倉庫を改装したカフェには広い座席があり、正面には自転車ラックがある。

もし宿泊したいなら、自転車と一緒に泊まれる快適な宿泊施設の星野リゾート・BEB5土浦がある。メンテナンスのための道具など、自転車をテーマにしたあらゆるものが揃っている。国内の他のサイクリング・スポットの近くにもあればいいのに、と思う場所だ。

Text_Caroline McCurdy

キャロライン・M

オーストラリア・メルボルン出身。2013年に来日し、デザイナーやモデルとして活躍。趣味はサイクリングで、東京の街を散策したり、日本全国のサイクリングスポットを巡ったりしています。

TRIP&TRAVEL
和歌山県サイクリング紀行
〜山と海を巡る2泊3日の旅〜(後編)

和歌山の海と山を遊ぶライドの2日目は帰路のフェリー時刻を考慮し、朝6:30という早暁の出発を選択。太陽が本格的に牙を剥く前の涼やかな午前中だけで楽しむライドだ。1日目の深緑とは対照的に、今日は和歌山が誇る紺碧の海景色との邂逅が待っている。 Text_Ryuji IsePhoto_Tatz Shimizu 二日目:海沿いの絶景ルート〜リアス式海岸と石灰岩の白き断崖へ〜 コース概要起点:波満の家ルート:白崎方面へ海岸線北上→内陸部を美浜町方面へ南下→紀伊日ノ御埼灯台→海沿いの道を北上して宿へ戻る時計回りの周回コース総距離:58.23kmタイム:3時間6分獲得標高:733m特徴:変化に富んだ設計で、リアス式海岸の絶景を満喫 二日目のルートの計画段階で興味深いことに気づいた。西向きのリアス式海岸と内陸の街という条件が愛媛県西予市の海岸地形と酷似しているのだ。地理的特性の類似が風土や景観にどのような影響を与えているのかという視点もこのルートを走る楽しみの一つとなった。 目次 1. 朝6:30、涼風と共に始まる海岸ライド2. 由良海釣り公園〜瀬戸内海文化圏との共通性を発見3. 立巌岩〜天然の額縁が織りなす絶景アート4. 内陸部へ〜暗闇のトンネルと地元の純喫茶5. 最西端への挑戦〜紀伊日ノ御埼灯台6. 旅の終わりに〜立ち寄り温泉「みちしおの湯」 1. 朝6:30、涼風と共に始まる海岸ライド 僕らは定刻通りバイクに跨り走り始めた。昨日の疲れは身体の奥底に沈殿しているけれど、旅先の早起きはまるで魔法にかかったように苦にならなかった。早朝の海岸線には散歩を楽しむ地元住民やビーチキャンプを満喫する家 […]

#Sushi #Sento
TRIP&TRAVEL CULTURE
下町自転車散歩 #02
江戸・下町のレジェンド
北斎の名残をさがして(その3)

北斎の全盛期である後半生を自転車でたどる、北斎自転車散歩最終回。漫画、アートパフォーマンス、富岳三十六景、富士山への憧憬。本所地域から浅草地域を巡り、北斎の名残を探します。 目次  1. 「漫画」の生まれた日(50代) 2. その男、変わり者につき(60代) 3. The Great Wave(70代) 4. 絵と旅する男(80代) 5. 忘れられた巨人(90代) 『ドラゴンボール』、『Drスランプ』などを生み出した漫画家、鳥山明氏が2024年に亡くなり、世界中でその別れが惜しまれました。「漫画(Manga)」は世界でも共通語となった日本発のカルチャーですが、その言葉を生み出した人物をご存じでしょうか。 1、 「漫画」の生まれた日(50代) 55歳。依頼されて書き溜めたスケッチ集、『北斎漫画(海外では北斎スケッチ)』シリーズを刊行すると、これが予想外の大ヒットします。版元からどんなタイトルが良いかと問われた北斎は、「漫ろに(=自由に)書いた画なので、漫画がよい。」と名付けたそうです。「漫画」という言葉はこの時初めて誕生したそうなので、北斎はいわば漫画の名付け親ですね。 北斎の伝記を著した19世紀フランスの作家エドモン・ド・ゴンクールは北斎漫画を、「魔法じみたスナップショット」と評しています。 パフォーマー北斎なお、北斎は絵を公開制作するという現代アート的なパフォーマンスも行っていました。名古屋逗留の際には、本願寺名古屋別院にて、120畳(約186㎡)もの大きさの絵を描いたそうです。地面から見ている人々には何が描かれているかわからず、高い場所から見下ろしてようやく達磨の絵だと分か […]

#Edokko
FEATURE TRIP&TRAVEL
Breezing Through Setouchi in Ehime
#03 アメリカ人のジェレミーがライド!
お城に、温泉に、クラフトビール!
しまなみ海道から続く愛媛カルチャーを走る

本格的なサイクリストや自転車好きにとって、愛媛県と言えばしまなみ海道を思い浮かべると思いますが、それだけがライドコースではありません。今回は、県内で最も有名なしまなみ海道の起点である今治市から県庁所在地の松山市まで南下し、日本最古の温泉地・道後温泉を目指すルートを紹介します。このルートは「今治-道後はまかぜ海道」と呼ばれています。この道は日常的に使われているため車の交通量が多く、沿岸の景色を楽しめるのはコースの半分ほどなのですが、たくさんの素晴らしい歴史的名所や、魅力的で個性的なランチスポット、そして楽しい夜も過ごせる街へ続く重要な道となっています。 目次  1. ルートの下見と今治城 2. ユニークな外観のドライブインでランチ 3. 素敵なサービスのホテルにて 4. 街を散策、そして美味しいクラフトビールを探し求めて 5. 温泉と足湯 6. パンク修理のヒーロー 7. 日本最高の城のひとつ、松山城 8. 海風を感じるハワイアンスタイルのカフェで 9. そして、ひたすら海沿いを走る 1. ルートの下見と今治城 時間の制約とこのルート上の多くの名所を見たいという理由で、初日は今治から自転車を後部座席に乗せて車で下見をしました。松山空港に飛行機で来る場合でも、電車やバス、または、しまなみ街道から自転車で今治に来る場合でも、その先で自転車をレンタルするなら、いずれにしても借りたお店に自転車を返す必要があります。今後の記事で、いくつかのサイクリングロードをつなげていき、楽しく挑戦的な周遊コースで愛媛県を自転車で走破する方法をお伝えできればと思います。 今回の「今治・道後はまかぜ街道」は […]

#Cycling #Japan