秋ライド!
紅葉の聖地日光&奥日光ライドレポート

目次

1.いま一度、奥日光のおさらい
2.ライドの始まりは東武日光駅から
3.まずはド定番日光東照宮へ
4.本日のメインを前に、軽く腹ごしらえ
5.いろは坂ライド、スタート!
6.トンネルをくぐって、ゴール!&奥日光の始まり中禅寺湖
7.第2章スタート・奥日光ライド
8.閉ざされたゲートの先に、映画の世界のようなサイクリングコース!
9.中禅寺湖の反対側、千手ヶ浜に到着!
10.おまけ:帰り道も見ごたえあり
11.まとめ
・見どころと、アップダウンの変化に富んだ日光&奥日光サイクリング
・紅葉への期待感が半端ない!
・千手ヶ浜へ向かうサイクリングコースのとっておき感!
・名所も気ままに楽しむなら早朝スタートが吉
・ライトは忘れずに!


今年はどこ行く?秋のライド

10月に入りいよいよサイクリングシーズン到来。新型コロナの影響で夏の外出は制限されたけれど、GOTOキャンペーンも始まり、ライドしたい気持ちが高まります!
のびのび自転車を走らせながら、これから美しい紅葉を迎える栃木県奥日光を一足お先にライドしてきました。

※この記事は2020年10月の記事の再掲載です。

いま一度、奥日光のおさらい

日光の中でも紅葉の名所が集まる奥日光は、東武日光駅から西の華厳の滝よりさらに標高が上がる北西部一帯のこと。

「秘境」とも呼ばれるこのエリア、男体山に代表される日光連山のもたらす標高差と、湖・滝・湿原など水源の環境が合わさり、幅広い自然が凝縮されています。

寒暖差によって色づく紅葉は特に鮮やかで美しく、秋にはたくさんの人が訪れる観光スポットで、中禅寺湖の湖畔を彩る紅葉は見もの。今回はこの中禅寺湖までのライドと、さらに豊かな自然が広がる戦場ヶ原湿地帯までのライドを実践。

ライドの始まりは東武日光駅から

浅草が始発駅の東武伊勢崎線 特急けごん21号に乗って2時間弱で東武日光駅に到着。ここで自転車を組み立てます。

駅周辺はひろびろしていて停車スペースもあり、組み立ての場所には困りませんでした。

駅前のロータリーにある「日光の湧き水」。水源が豊富な日光はおいしい軟水の湧水をそこかしこで見つけることができます。駅前の湧水(蛇口つき!)も飲用OK、早速ボトルに汲んで準備万端。

まずはド定番日光東照宮へ

何はともあれ、日光の代表的観光地「日光東照宮」へお参りライド。

2kmちょっとの緩やかなのぼり坂はウォームアップにちょうどいい感じです。

日光の社寺の入口にある木造朱塗りの橋「神橋」。日光の社寺と同じく世界遺産に登録されている、国の重要文化財です。今日は自転車とクリートシューズのため通行はしませんが(有料で通行できます)、緑の中に架かる赤の美しさに思わず立ち止まります。

駐輪場を探して横道をうろうろ。苔むした石塀がいい雰囲気。

駐車場にバイクラックがあると聞いていたのですが、結局駐輪場は見つけられず。
売店の方のご厚意でお店の横に停めさせていただき、歩いて参拝。

まずは「見ざる・聞かざる・言わざる」 で有名な三猿の教えが長押に彫られている神厩舎へ。

新型コロナウイルスの影響で、例年の秋と比べて観光客はかなり少ない様子。短い滞在ながらのんびり楽しむことができました。

本日のメインを前に、軽く腹ごしらえ

次の目的地はいよいよ奥日光。行く手には9.5kmの山岳道路、いろは坂が待っています。
これを走りきるためにはエネルギーチャージが必要と、日光東照宮の西参道の麓にできたスポット「西参道茶屋」へ。
日光グルメが軒をつらね、参拝の後の休憩にぴったり。今回はガツンとカロリーが取れそうな「日光ドラバタさん」へ。

素材を生かしたジェラートやプリンの製造販売をしている伊澤いちご農園さんが作ったお店。バタークリームたっぷりのバターどら焼き「日光ドラバタさん」と、ジェラートがまるまる入った「日光ドラジェラさん」はフレーバーもいろいろ。
迷いに迷ってピスタチオの「ドラジェラさん」にしました。

甘いもので気合をいれたら、いよいよ奥日光ライドのメイン、いろは坂へ。

いろは坂ライド、スタート!

いろは坂は日光市街と中禅寺湖、奥日光を結ぶ道路。
つづら折りになった2つのルートから構成され、片方が下り専用の第一いろは坂、もう片方が上り専用の第二いろは坂。二つの坂は合計で16km、ひらがなと同じ48ヶ所のカーブを有します。

こちらは全長9.5kmの第二いろは坂。

うねうねと蛇行するカーブひとつひとつに「い」「ろ」「は」とひらがながあてられ、「ね」までの20箇所のカーブで成り立っています。(第一いろは坂は「な」から「ん」まで)

勾配は細かく蛇行するためか、覚悟していたほどではなく(最大勾配10%、平均5.5%くらい)、見晴らしがよくて楽しめます。

「た」のカーブをこえたあたりで、黒髪平展望台に到着。

雲はあったものの、かなり遠くまで見通せます。まだいろは坂の中間地点ですが、ここまで登ってきた道のりが見えると達成感がありました。

先ほど上ってきた坂をサイクリストがのぼっています。
ここまでの印象として、平日のためか車通行量はすくなめ。上り2車線のため車もよけて追い越してくれて、ありがたい。

この先の「明智平展望台」までいくと一般的に言われるいろは坂は終了。全部で7km程度の道のりでした。
意外だったのがこの先のトンネル。「明智第一トンネル」「明智第二トンネル」あわせて1km近くはありました。
ヘッドライトとテールライトは必須です。

6.トンネルをくぐって、ゴール!&奥日光の始まり中禅寺湖

トンネルをぬけると奥日光のメインゲート、二荒山神社 中宮祠 大鳥居が見えてきました。

鳥居の先に広がる中禅寺湖。だいぶ雲が近く、標高が高いことがわかります。
9月末の中禅寺湖は20℃前後。空気がひんやりしていたので、薄手のジレとアームウォーマーをもってきて正解でした。

さらに湖畔の北側を進み、昼食ポイントの「菖蒲ケ浜レストハウス」へ。

中禅寺湖でとれたニジマスとそばの定食をチョイス。焼きたてのニジマスは身がホクホクでちょうどよい塩加減(注文が入ってから焼くため20分くらいかかります)。

お蕎麦もボリュームたっぷり。

湖畔を一望できる席でのびのび。

第2章スタート・奥日光ライド

ここまでの道のりですでにだいぶ楽しんでいますが、体力はまだ余裕。中禅寺湖のさらに北西に広がる戦場ヶ原までライドを進めてみることにしました。
加えて、湖畔西側の千手ヶ浜まで通じるコースがかなり魅力的と聞きつけ、そちらにも足を延ばしてみることに。

まずはレストハウスから国道120号を北に上って竜頭ノ滝へ。

この瀑布、男体山から流れる水が駆け降り、滝つぼ近くの大岩にあたって水流が分かれる様が竜の髭に見立てられたのが名前の由来。奥日光で最も初めに紅葉が始まる場所なのだそうです。

色づき始めた木々もありましたが、水辺のモミジはまだ青々としています。これが真っ赤になった様子は圧巻でしょう。

さらに国道を進むと、左手に戦場ヶ原。日光国立公園内のにあるこの湿原は400ヘクタールという広大さ。保全のため中に入ることはできませんが、自然研究路やハイキングコースなどが整備されています。

三本松茶屋まで進めたあたりでぐるっと回って国道へ再度合流。
今度は南に向かって走らせると右手に突如ゲートが設置された分岐路が。

閉ざされたゲートの先に、映画の世界ようなサイクリングコース!

どうやらこれが千手ヶ浜まで向かう人気のサイクリングコースのようです。標識もなく、進入がためらわれます。

思案していたら、赤沼自然情報センターの方が自転車はゲートの脇から入れると教えてくれました。

千手ヶ浜までは一本道とのこと。通常ワンウェイのサイクリングコースは復路が退屈になりがちで敬遠されますが…それほど魅力的なのでしょうか。

走り始めると、なるほど理由がわかりました。車の通行がない舗装道路(ただしハイキングしている人はいます。スピードは出さない方が賢明)、明るい木立の中をまっすぐ走る爽快感、高原のサイクリングを満喫できるロケーション。

時折現れる小川は苔むした岩の間を走る清流という風情。映画のセットかと思うほど。

中禅寺湖の反対側、千手ヶ浜に到着!

緩やかな下りののち、千手ヶ浜に到着。雲がかかる山あいを背景に、静かな湖と小さな桟橋。

人の影もなく、壮大な景色を独り占めです!

前回のライドで味を占めた「野点(のだて)コーヒー」で一服。

まだ明るいとは言え、秋の日の入りは早い。後ろ髪を引かれつつも長居せず、千手ヶ浜を後にしました。

おまけ:帰り道も見ごたえあり

戦場ヶ原に再度よると、ちょうど日が落ちる頃。

近辺は暗くなると熊が出る(!)そうで、このまま自転車で戻るには遅すぎました。
車で来ていた知人に迎えに来てもらって今日のライドは終了。

12時から走り始め、ライドを終えたのは17時。この日の走行距離は53km、獲得標高は1282mでした

まとめ

・見どころと、アップダウンの変化に富んだ日光&奥日光サイクリング

いろは坂は有名な分、激坂を覚悟していたものの、10%を超える勾配はありませんでした。
立ち寄る観光地も程よくあって、ポイントポイントで休憩をとりやすい行程でした。

・紅葉への期待感が半端ない!

すでにちらほら赤い葉が見つけられた日光、モミジが色づく時期になると人の出も増えそうですが、息をのむような景色に出会えそうです。

・千手ヶ浜へ向かうサイクリングコースのとっておき感!

いろは坂の達成感もさることながら、千手ヶ浜までのサイクリングコースは今回のライドのハイライトとなりました。ゲートをの先から始まる秘密めいた道、林の奥へ奥へと続き、木立を抜けて先に急に広がる中禅寺湖と、偶然とはいえさながら物語のような展開が満載。通行可能時間(9時~5時)が設定されていますが、奥日光に来るなら、絶対おすすめです。

・名所も気ままに楽しむなら早朝スタートが吉

今回は少し遅めのスタートだったのため、途中で車を呼ぶことになってしまいました。
立ち寄ったり自転車を止めてみたくなる場所も多く、全行程自転車を計画される際は早朝スタートをおすすめします。

・ライトは忘れずに!
いろは坂には1km近いトンネルがあります。ヘッドライト・テールライトはお忘れなく!


関東近郊の方なら修学旅行で一度は訪れたことのあるであろう日光、自転車で走ってみるとバスや車では見落としてしまうような奥深い魅力を発見することができます。

今回は秋のサイクリングシーズンとして、これからますます美しくなりそうなエリアにフォーカスしたライドにしてみました。

グローバルライドでは、今後も日本全国のサイクリングに魅力的な地域をご紹介していく予定です。お楽しみに!

FEATURE TRIP&TRAVEL
愛媛県主催
海外メディア向けサイクリングモニターツアー参戦記 #03

*参戦記 #01、#02はこちらからhttps://globalride.jp/trip-travel/ehimemonitortour24_01_jp/https://globalride.jp/trip-travel/ehimemonitortour24_02_jp/ 目次  1. 南予の漁村たちと岬めぐり(宇和島市) 2. 私達の日常が、誰かのエンターテイメントになる(宇和島市〜松山市) 愛媛周遊ツアーも早5日目の朝を迎えた。内子滞在の2日間をお世話になった農村の小さなドミトリー“古久里来(こくりこ)”さんお手製の和朝食を頂きながら、愛媛弁のオーナーご夫妻とのローカルトークにもいよいよ花も咲こうというのに……。早い別れが惜しい。1996年のオープンから、地元に根ざしたグリーンツーリズムを牽引してこられたご夫妻の温かいおもてなしに癒やされた、内子・大洲の滞在だった。同宿のクーパーは、別れを前に涙目だけれど、みなで記念撮影をしてさよならを。思えばこの4日間にしまなみを周遊し、石鎚山系に深山幽谷を駆け、内子や大洲の人と文化にも触れ、すでに愛媛県を2/3周してしいる。この上に何を求めるものがあろう?と、疑問を抱くほど、すでに愛媛に満たされている。が、行程はまだ2日残されている。あらためてルートを眺めれば、地図の上にむくむくあらたな期待が湧き上がる。今回のツアールートに込められた主催者の想い、ただならない。 1. 南予の漁村たちと岬めぐり(宇和島市) その期待の正体を確認すべく、この日に目指すのは、愛媛県南西部、南予地方の中心地、宇和島だ。内子から宇和盆地を抜け、景勝名高いリアス海 […]

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