編集Mの大会初参加でどうする?⑤
〜未経験者のホノルルセンチュリーライド2023〜

>前回まで
練習時間を確保できない計画性のなさを呪いつつも
日本での最終ライド(2回目)をこなす。
先日購入したマイ・ヘルメットをかぶり…

授業中、数学教師がコンパスを忘れた生徒に
「心がまえは物がまえから!」と言ったことを常々思い出す。
数多の数式ディテールは忘却の彼方へ去ったが、これだけは残った。
そう、道具を揃えるというのは何かを始める前の儀式というか
気合いの表れに近いものがある。

ヘルメットやサイクル用ジャージーなどは数日前に購入していた。

常連さんはECサイトで買うらしいが、私のような未経験者に
アドバイスはマストなので専門店へ足を運ぶ。
ネットリサーチやヒアリングの結果、自転車といえば、の
「Y’s Road」へ。

丁寧に教えてくれそうな店員の方に声をかける。
丁寧に男女差はないが、ユニフォーム選びは身体への視点が重要なので
BODYが女性のスタッフにお願いした。

予想以上に超親切かつ微に入り細に入り選び方を教えてもらい感激する。
その過程が面白くてここに書こうと思ったが、
試着過程の写真を撮り忘れかつ字数が迫っているので
以下アドバイスまとめ。

・サイクルジャージーは前傾姿勢で漕ぐ想定でデザインされており、
普通のジャージとは違うパターンやディテールが施されている
(腰部分にポケットが付いているなど)。
だから本気で走るなら用意した方が良い

・特にボトムスはお尻(というか股間周辺)にパッドが入っており、
サドルとの摩擦軽減が図られている。インナーも然り

・ヘルメットはメーカーにより重量の違いがあるので
デザインだけにとらわれず試着して選んだ方が良い

販売商品は身体の動きに対しとても研究されている
デザインばかりだった。さすが専門店!

特に女性はヒップ周りのデザインを気にする方が多いらしい。
割と厚めのパッドが入るレギンス的なデザインなので、
漕いでいる最中もお尻が大きすぎ、のような見え感になる。
でも素人は気にしません…。
とにかくストレスなく漕げるユニフォーム選びを心がける。
正直、デザイン的にイマイチなアイテムもあったが、
機能的にクリアしているものは全て勧められるまま購入した。
ただでさえ練習不足なのに道具で二重不安が続くのは避けたい。

そんな折、編集仲間に「ファンライドだから楽しんで!」と言われた。
忘れていた。
そうだ、これは自転車を楽しむファンライドの大会…✨

不安タスティックな気分でハワイへ出発する。

カフェ休憩で取材でもお世話になった矢野口のCROSS COFFEEさん
自転車ラックの使い方がわからずママチャリのように停めてしまった

<続く>

Text_ Mayumi Kamura

追記

実は、ハワイも初です。ヴィンテージアロハシャツの品揃えが豊富なお店をご存知の方がいらしたら教えていただけると嬉しいです。

🚴‍♂️編集MのHCR初参加でどうする?シリーズ🚴‍♂️

#01 Road to Nowhere
#02 Under Pressure
#03 One Fine Day
#04 No women , No cry
#05 Here Comes the Sun
#06 Kaimana Hila
#07 ANOTHER WORLD
#08 番外編/予想通りのアクシデント勃発

Profile

Mayumi Kamura
Global Ride編集者。得意分野はデザイン、アート、ファッションなどの視覚表現系。コロナ禍をきっかけに心身の健康に意識が向き、テニスをスタートしコンテンポラリーダンスのレッスンを再開した。自転車関係のグッズはデザイン性が高いので今回を機にハマる予感がしている。

FEATURE TRIP&TRAVEL CULTURE EVENT
Travis Counsell氏インタビュー
誰もが自転車ライフを楽しめるハワイへ

9月の最終日曜にあたる29日。今年で41回目を迎えた「ホノルルセンチュリーライド(以下、HCR)」が終了しました。 GR編集部スタッフがたくさんの参加ライダーと言葉を交わした中で、数名の方から頂戴した質問がこちら。「こんな最高なライドイベントは、そもそもどのような団体が主催しているのか?」 ということで、本大会を主催する団体・Hawaii Bicycling Leagueのエグゼクティブディレクターを務め、自身も自転車を愛してやまないトラヴィス・カウンセル(Travis Counsell)氏に、インタビューを行いました。最後に参加者の方へのメッセージも頂戴しましたのでどうぞご覧ください。 _Global Ride編集部(以下GR)大会概要を改めて。 _Travis氏(以下敬称略、Travis)本大会はハワイで最大規模のロングライドイベントです。1981年に初開催し、41 年にわたる歴史があります。イベントの主催は私たち「Hawaii Bicycling League(以下HBL)」で、非営利団体です。2003年より日本での受付を開設し、HCR ジャパンオフィスであるHM-Aと協力し、大会を運営しています。主要なスポンサーにJALが入っているので日本からの参加ライダーも多いです*1。 *注1_ホノルルセンチュリーライドと日本の深い関係は別記事でお届けします。お楽しみに! _GR  HBLの活動理念は? _Travis 「Share the Road (道路の共有)」。 Health、Recreation、Transportの3つをキーワードに、ホノルル及びハワイが自転車と歩行者に […]

#Hawaii
FEATURE EVENT
速報 ホノルルセンチュリーライド2025
ペダルを踏めば、あなたの知らなかったハワイに包まれる!

9月28日午前5時45分。ここはホノルルのワイキキビーチ沿いにあるカピオラニ公園。開幕まで30分を切ったスタートゾーンでは、「一年ぶり!元気でした?」「今年も無理せずがんばろうね!」など、まるで旧友との再会を喜ぶような挨拶、「彼、今年やっと初参加なのよ」といった新しい出会いが誕生する会話で溢れていました。 まだ暗く、お互いの顔も会場に取り付けられたライトで見えているくらいの時刻。しかし、スタートゾーンの雰囲気は極めて明るい。これからそれぞれが「ホノルルをライド」という年に一度のご褒美を享受しに出かけることを、称え合うような、祝い合うような、そんな明るさです。 とくに、今年は天気にも恵まれました。日中の気温は約34度、湿度は52%。例年より少し暑く湿気が多いものの、イベント中はまったく雨が降りませんでした。雨であっても、ハワイを感じる喜びに変えられるホノルルセンチュリーライドですが、今年、晴れであったことには大きな意味がありました。 それは、新設されたハナウマ湾ルート。過去に一度だけ州警察から許可が降りたことがあったのですが、曲がりくねった下り坂のうえ、道幅が狭く、交通量が多いということもあり、その翌年から解放されることはありませんでした。 ところが、今年はイベントを主催するハワイバイシクリングリーグの懸命な働きかけがあって、車両を通行止めにしたうえで開放されました。そのルートの美しさといったら……。 とにかく、2025年のホノルル・センチュリーライドも、スタート前とスタート直後から「来てよかったー!」と叫びたくなるような(実際に言葉にならない感嘆の声をあげている人が続出)、最高 […]

#Brompton
FEATURE EVENT
ハワイ、この世で最もライドすべき場所

今回、僕は確信した。ホノルルセンリュリーライド(以下、HCR)は、地球上で最も最高のライドだ。 ハワイを走るのは去年に続き、今年で2度目となる。Global Ride(以下GR)のコミュニケーションディレクターとしてどう関わるべきか、ずっと考えあぐねていた。去年は、160キロを完走しようと夢中で走った。そもそも海外でロードバイクに乗るのは初めてだったし、すべてにワクワクした。 しかし今年は2度目。あの感動は味わえないだろうと思っていた。だからあえてライダー目線ではなく、GR編集チームの車に乗ってフォトグラファーとしてHCRの様子やライド中に見える絶景などを写真で切り取ることに専念しようと思っていた。 ところが本番当日。気がつけば、どしゃ降りの雨のなかペダルをこぎながら、身体中の全細胞がザワザワするほどの喜びを味わっている自分がいた。 いや、すごすぎるよ。ハワイ。2度目にして、これほどまでの感動を味わえるとは思ってもみなかった。 火山が生み出した雄大な景色、ハワイ特有の気候、心優しき人々、そのすべてが、他では得難いライド体験を生み出す。 そのワクワクはスタート前から始まる。本番当日の朝5時すぎ。カピオラニ公園に、世界各地からライダーたちが集まってくる。その顔にはこれから始まるライドへの期待がみなぎっている。ワイキキ特有の乾いた風がさあーっと吹く。なんという幸せな光景なのか。今回は走らないと決めていた自分も、ワクワクしてきて、身体がむずむずする。 昇る朝日が、海を、山を、ライダーたちを黄金色に染め上げていく。そんな中、ペダルを漕ぐ音、タイヤがアスファルトを滑る音だけが響く。日の出と […]

#Hawaii #Ride