編集Mの大会初参加でどうする?④
〜未経験者のホノルルセンチュリーライド2023〜

>前回まで

臨時コーチと短時間の練習で爽快感を味わう。
何より、風を受ける気持ちよさを実感した。
ここから創作が生まれるのか!
早くも癖になりそうな素人がここに…

何スクロール分ものアドバイスをもらう。
ロングライドに際しこれはとっても重要!と思ったのが下記。

・サドルの位置調整。ここでミスると負荷がかかる姿勢で漕ぎ続けることになる(途中で修正できる車種であれば大丈夫)
・坂道も含めて一定の回転数で漕ぐ。そのためにギアをこまめに変速する
・極力ふくらはぎではなく太ももの裏側で漕ぐ
・足首は開きすぎない。疲れるから

練習を終え、この感じ…と、ふとバイクで長距離を走った記憶が蘇る。
20年ぶりなどではなく5年前に3日間漕ぎ続けていたことがあった。
それは2017年、ドイツ北部のミュンスターという街で。

Pierre Huyghe 《After ALife Ahead》2017

10年に一度という間隔で開催される「Skulptur Projekte Münster /ミュンスター スカルプ プロジェクト」と呼ばれる国際美術展は、街の至る場所に作品が展示される。
美術館はもちろんのこと、邸宅の塀や、使われていないトンネル、
商店や個人の畑の一角、川の中など。
この展覧会を巡るメジャーな手段が自転車だった。

東ドイツ時代を彷彿とさせるテレビ塔。この下にAram Barthollの《3v/5v/12v》の一つがあった。Fire, Light, Electricをモチーフにした作品
年齢問わず自転車で巡る人多数。交通ルールが厳格で、少しでも交通範囲を逸れると市民からすぐ注意される

1977年から始まったこの大型美術展は、日本の「越後妻有アートトリエンナーレ」(屋外型国際美術展)へも影響を与えたとされている。

ミュンスターでは、自転車で行きつ戻りつしなから街中の作品をほぼ全て巡った。
ホノルルセンチュリーライドの後はホノルル美術館に行こう…
終了前に終了後を考えてしまった。

気温31度、湿度64%の休日

翌週は泣きながら多摩川沿いに練習しに向かった。
スケジューリングの読みの甘さが災いして全く練習時間がとれない。
軽く考えていた大会出場も、少し乗っただけで甘くないことがわかる。
大会1週間前を切っているのに、あれやこれやで
8時間ほどの想定ライド時間を継続して乗るという練習ができなかった。
(80kmの道のりは平均時速10kmで走行予定。給水所でスパムおむすびの時間を確保)
完走しなくてもいいと思っていたが、完全に欲が出ている。

ものすごく不安が募る。
Everything’s gonna be all right…か?

<続く>

追記

日本では「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」「瀬戸内国際芸術祭」などを自転車で回りました。ライドにおすすめの屋外美術展がありましたら教えてください✨

Text_ Mayumi Kamura

🚴‍♂️編集MのHCR初参加でどうする?シリーズ🚴‍♂️

#01 Road to Nowhere
#02 Under Pressure
#03 One Fine Day
#04 No women , No cry
#05 Here Comes the Sun
#06 Kaimana Hila
#07 ANOTHER WORLD
#08 番外編/予想通りのアクシデント勃発

Profile

Mayumi Kamura
Global Ride編集者。得意分野はデザイン、アート、ファッションなどの視覚表現系。コロナ禍をきっかけに心身の健康に意識が向き、テニスをスタートしコンテンポラリーダンスのレッスンを再開した。自転車関係のグッズはデザイン性が高いので今回を機にハマる予感がしている。

TRIP&TRAVEL
編集Mの、そろそろハワイ…な気分🌺
〜ホノルル滞在を楽しむメジャー&オルタナティブスポット〜

日本も初夏の陽気がちらほら感じられる季節になりました。ホノルルセンチュリーライドを取材した身としては、気温が上がるとどうしても思い出してしまうのがハワイ…ハワイって、そこにいるだけで自分をニュートラルにしてくれる場所だと思いませんか?高級レストランや賑やかな買い物体験も悪くないけれど、その日を過ごすだけでふわっといい気分にされてしまうのがこの土地の大きな魅力な気がします。 とはいえ、山も登るし海にも入るし、ファンライドでも走りたいし、美味しいレストランにも行きたいですよね。だってハワイですもん(どっちやねん)! そんなホノルルを市内から郊外まで走り抜けるホノルルセンチュリーライドの申し込みが始まりましたが、一人で行くのは…ホノルルってビーチとショッピング以外になにがあるの…ハワイ好きはいるけどライド好きが周りにいない…という方へ。 今回はライド以外にも楽しんでいただけるホノルル・ハワイ情報をお届けします。今年は気になるあの人や言い出せなかったあの方も誘って、それぞれのハワイを楽しんでみませんか? 1、ハワイ初心者の方へ のっけから他サイトの引用であれですが、ハワイの楽しみを網羅しているのがこちら。 🌺アロハスマイルhttps://alohasmile-hawaii.com/ ハワイ在住者が監修しており、ど定番のレストランやお土産からお得な買い物情報、フラダンスなどの文化コラムまで網羅されています。ハワイであれこれ楽しむなら、の初心者必見サイト。更新頻度が高いのでハワイ常連さんが見ても新たな発見がありそうです。 2、カルチャー好きな方へ Global Rideのライド寄稿でもお馴 […]

#How to #Oahu
TRIP&TRAVEL CULTURE EVENT
Travis Counsell氏インタビュー
誰もが自転車ライフを楽しめるハワイへ

9月の最終日曜にあたる29日。今年で41回目を迎えた「ホノルルセンチュリーライド(以下、HCR)」が終了しました。 GR編集部スタッフがたくさんの参加ライダーと言葉を交わした中で、数名の方から頂戴した質問がこちら。「こんな最高なライドイベントは、そもそもどのような団体が主催しているのか?」 ということで、本大会を主催する団体・Hawaii Bicycling Leagueのエグゼクティブディレクターを務め、自身も自転車を愛してやまないトラヴィス・カウンセル(Travis Counsell)氏に、インタビューを行いました。最後に参加者の方へのメッセージも頂戴しましたのでどうぞご覧ください。 _Global Ride編集部(以下GR)大会概要を改めて。 _Travis氏(以下敬称略、Travis)本大会はハワイで最大規模のロングライドイベントです。1981年に初開催し、41 年にわたる歴史があります。イベントの主催は私たち「Hawaii Bicycling League(以下HBL)」で、非営利団体です。2003年より日本での受付を開設し、HCR ジャパンオフィスであるHM-Aと協力し、大会を運営しています。主要なスポンサーにJALが入っているので日本からの参加ライダーも多いです*1。 *注1_ホノルルセンチュリーライドと日本の深い関係は別記事でお届けします。お楽しみに! _GR  HBLの活動理念は? _Travis 「Share the Road (道路の共有)」。 Health、Recreation、Transportの3つをキーワードに、ホノルル及びハワイが自転車と歩行者に […]

#Honolulu #biki
EVENT
ハワイ、この世で最もライドすべき場所

今回、僕は確信した。ホノルルセンリュリーライド(以下、HCR)は、地球上で最も最高のライドだ。 ハワイを走るのは去年に続き、今年で2度目となる。Global Ride(以下GR)のコミュニケーションディレクターとしてどう関わるべきか、ずっと考えあぐねていた。去年は、160キロを完走しようと夢中で走った。そもそも海外でロードバイクに乗るのは初めてだったし、すべてにワクワクした。 しかし今年は2度目。あの感動は味わえないだろうと思っていた。だからあえてライダー目線ではなく、GR編集チームの車に乗ってフォトグラファーとしてHCRの様子やライド中に見える絶景などを写真で切り取ることに専念しようと思っていた。 ところが本番当日。気がつけば、どしゃ降りの雨のなかペダルをこぎながら、身体中の全細胞がザワザワするほどの喜びを味わっている自分がいた。 いや、すごすぎるよ。ハワイ。2度目にして、これほどまでの感動を味わえるとは思ってもみなかった。 火山が生み出した雄大な景色、ハワイ特有の気候、心優しき人々、そのすべてが、他では得難いライド体験を生み出す。 そのワクワクはスタート前から始まる。本番当日の朝5時すぎ。カピオラニ公園に、世界各地からライダーたちが集まってくる。その顔にはこれから始まるライドへの期待がみなぎっている。ワイキキ特有の乾いた風がさあーっと吹く。なんという幸せな光景なのか。今回は走らないと決めていた自分も、ワクワクしてきて、身体がむずむずする。 昇る朝日が、海を、山を、ライダーたちを黄金色に染め上げていく。そんな中、ペダルを漕ぐ音、タイヤがアスファルトを滑る音だけが響く。日の出と […]

#Hawaii #Ride