編集Mの大会初参加でどうする?
〜未経験者のホノルルセンチュリーライド2023〜
番外編/予想通りのアクシデント勃発

未経験者、初参加のHonolulu Century Ride 2023。
アクシデントは一つじゃなかった。
ハインリッヒの法則(1:29:300)にのっとれば
29と300の中にあてはまるアクシデントを数個、
体験したことになる。

無事に完走したから良かったものの、
走り終わる前まではただのライド未経験者だったことを
もう一度思い出したい。
走行中、カメラクルーと会うたびに
「大丈夫ですか」「お元気ですか」と声をかけられた。
「がんばってください」の前段階にいる自分を確認する笑。
それもそのはず…

🚲スタート直後に転ぶ

今年は1300名ほどが並んだスタートゲート。ビギナーに前列スタートはプレッシャーとわかりつつも、好奇心に負けて前方へ

案の定だった。
しかも、前から10列目くらいの超前列スタート。
転んだ理由は大会主催者に手を振られ、
振り返そうとしてハンドルを離しバランスを崩したから。
ありがち! かつ恥ずかしい!
それもベビーカー連れの方に倒れかかってしまい、
スタートから大迷惑…😢

*YUSUKEさん、すみませんでした。
そしてKENTAROさん、途中のエイドステーションではありがとうございました。

🚲サングラスを吹っ飛ばす

走行中、いろいろあってヘルメットに付属していた
マグネット式サングラス(これは便利だった)を
後ろへ吹っ飛ばしてしまった。
後続のバイクは続々と走ってくる気配。
拾いにUターンするほどの技術も余裕もない。
余計なことをしたらまた転んでしまいそうだった。
諦めて、前進することに集中する。

🚲パンクする

パンク修理は自転車を逆さまにするということすら初めて知る

極めつけの出来事。
ただ、これが思いがけず貴重な体験となった。

最後のエイドステーションを過ぎたあたりで
側道がガタガタしていた。
嫌な予感というのは的中する。
今までとは違う乗り心地を感じ、恐る恐る確かめると
後輪がブヨっとなっていた。
もちろん、ロードバイク初心者で
パンク修理ができるわけがない。

「パンクした時は誰かが必ず助けてくれるから」
「困ったな〜という顔で待っていれば大丈夫」

というアドバイスだけ入手していたが、
たぶん私の顔は困るを通り越して険しかったし、
時間的にも性格的にも待てなかった。
ゴールのゲートが閉まるまでおそらくあと40分、15km弱。
普通に考えると余裕だが、経験者からパンク修理に
40分かかった話を聞いていた。

急がないとゲートが閉まってしまう!

私の焦りとは関係なく空と海はハワイだった

すぐさま後ろから来た4〜5人の
日本人ライダーグループに叫ぶ。

すみません!!!!!
パンクしちゃったんですけど、
修理できる方はいらしゃいますか?

やや えっ?という顔をされるも、
グループ内のお二人(厳密にはおひとり)
が直してくれることになった。
みなさんのことは一生忘れません…と思いつつ
横で見ていると、やや苦戦しているご様子。
これは…と不安になり始めた矢先に、
ビューン!と前方からハイスピードで
戻ってくるライダーが。

どうされたんですか?
僕がお手伝いしましょう。

修理を名乗り出てくださった方(右)と突如現れたライダーさん(左)

私を越えてパンク修理をしてくれていた
お二人に声をかけられた。
超素早い手捌きでチューブを付け替え、
車輪をはめていく。

カナロア*かと思った。
*ポリネシアの島々では最高位の神

伺ったところ、このライダーさんはご自分で
スポーツ用自転車専門店を経営されている方だった。
今回は日本からのツアー帯同メカニックとして走られていたそう。
熟練を感じる手早さにも納得。
私の自転車を先に直して下さっていたお二人が、
ツアー参加者ということで気になり戻ってきてくれたらしい。

カナロアは千葉県・市原の自転車専門店・Project-Kの栗田秀隆さん。左はさらに応援に駆けつけられたツアー同行者の樋沢さん
かっこよすぎる

優しい…
なんてラッキーな出会い。
そしてビギナーズラックとはこのこと。

結局、このパンクアクシデントで
15分ほどの時間を費やしながらも、
助けられたお陰で無事に時間内完走できた。
80km地点に平均時速18km弱で辿り着く。

前回#7で「無事完走」、なんて書いたけれど
自分一人では絶対に無理だった。

時間を取られたにも関わらず満面の笑みを向けてくれたお二人🧡 「東武トップツアーズ で行く ホノルルセンチュリーライドツアー」のご参加者

初心者が偉そうに言うつもりはないが、ライドは人生だなと思う。
スタートで転倒したりサングラスを吹っ飛ばして、
実は20mile地点くらいまでそれで頭がいっぱいだった。
切り替え下手で、気にしがちな性格がライドにも出る。
たぶん一人で走る方が好きだが、ひとりじゃない喜びや楽しみが
生まれるのがファンライドと思った。
なんといっても最後のアクシデントからの
ライダーさんたちの親切が身に染みた。
遠くの親戚より近くの他人…(これもまた人生)

Fun Ride🚲 と Hawaii🌈

また出会えることを祈って。


Text_ Mayumi Kamura

🚴‍♂️編集MのHCR初参加でどうする?シリーズ🚴‍♂️

#01 Road to Nowhere
#02 Under Pressure
#03 One Fine Day
#04 No women , No cry
#05 Here Comes the Sun
#06 Kaimana Hila
#07 ANOTHER WORLD
#08 番外編/予想通りのアクシデント勃発

Profile

Mayumi Kamura
Global Ride編集者。得意分野はデザイン、アート、ファッションなどの視覚表現系。コロナ禍をきっかけに心身の健康に意識が向き、テニスをスタートしコンテンポラリーダンスのレッスンを再開した。自転車関係のグッズはデザイン性が高いので今回を機にハマる予感がしている。

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*参戦記 #01、#02はこちらからhttps://globalride.jp/trip-travel/ehimemonitortour24_01_jp/https://globalride.jp/trip-travel/ehimemonitortour24_02_jp/ 目次  1. 南予の漁村たちと岬めぐり(宇和島市) 2. 私達の日常が、誰かのエンターテイメントになる(宇和島市〜松山市) 愛媛周遊ツアーも早5日目の朝を迎えた。内子滞在の2日間をお世話になった農村の小さなドミトリー“古久里来(こくりこ)”さんお手製の和朝食を頂きながら、愛媛弁のオーナーご夫妻とのローカルトークにもいよいよ花も咲こうというのに……。早い別れが惜しい。1996年のオープンから、地元に根ざしたグリーンツーリズムを牽引してこられたご夫妻の温かいおもてなしに癒やされた、内子・大洲の滞在だった。同宿のクーパーは、別れを前に涙目だけれど、みなで記念撮影をしてさよならを。思えばこの4日間にしまなみを周遊し、石鎚山系に深山幽谷を駆け、内子や大洲の人と文化にも触れ、すでに愛媛県を2/3周してしいる。この上に何を求めるものがあろう?と、疑問を抱くほど、すでに愛媛に満たされている。が、行程はまだ2日残されている。あらためてルートを眺めれば、地図の上にむくむくあらたな期待が湧き上がる。今回のツアールートに込められた主催者の想い、ただならない。 1. 南予の漁村たちと岬めぐり(宇和島市) その期待の正体を確認すべく、この日に目指すのは、愛媛県南西部、南予地方の中心地、宇和島だ。内子から宇和盆地を抜け、景勝名高いリアス海 […]

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